文庫情報としては、ISBN4-06-273649-7 講談社文庫 2002年12月15日発行となります。
とにかく毎年、この時期にあると忠臣蔵を思い出さずにはいられない。(別に、実際見たわけではないが)
しかも、TVやドラマでは忠臣蔵を特集したりするものだから、嫌でも気にかかる。
そうなると忠臣蔵番組を見てしまい、忠臣蔵ものの時代小説などを読まずにいられなくなるようだ。(私も、そうとう嫌いな口じゃないようだ)
最近読んだ忠臣蔵もので、本書、異色忠臣蔵 大傑作集があるが、正統派というのか、異色ではない時代小説はいままでにも何冊も読んだ。
今回は、この異色に惹かれて本書を読んでみました。
ここには、10人の歴史時代小説の名手による作品が収録されている。池宮彰一郎氏、安西篤子氏、神宮正春氏、火坂雅志氏など、いずれもすご腕の作家だ。
まず、池宮氏の「千里の馬」だが、主人公は四十七氏の一人、千馬三郎兵衛が登場する。
三郎兵衛は口数の少ない無骨な古武士のような家臣で主君の内匠頭とはうまが合わない。
結果、三月十五日付けで浅野家を退身することとなった。
三月十四日に内匠頭は切腹、御家は断絶となったが十五日付けで退身となるべき千馬三郎兵衛は一日違いで浅野の旧臣として討ち入りに加わることになった。討ち入った三郎兵衛は弓、刀で大働きをする。
内匠頭にとって忠臣であったかどうかは別に、潔い義士の一人ではあるといえよう。
私は、千馬三郎兵衛を主人公にした作品を読んだことがなかったが、なかなか無骨でしぶい義士だと思った。
次に安西篤子氏の「残る言の葉」ですが、主人公は、大石内蔵助の妻りくの話だ。
妻りくが子の主税への思いが良く描かれている作品で、最後に主税の辞世の句が出てくるくだりには、目からよだれが出てくる思いだ。(最近、思わず泣けた作品だ。いい)
順に読み進む内に、本書は前に一度読んだことがあると気づいた。(老化現象というのか。家のどこかに同じものが、もう一冊あるのだろう)
火坂雅志氏の「桂籠」を読んでいる時にはっきり思い出した。(作品の結末を知っていたのだから)
しかし、面白い作品であるには違いない。未読の方のために、この作品については、あまり触れない。
こうしてみると、やはり忠臣蔵ものは面白い。興味が尽きない。
また、新たな作品を読みたいものだ。(やはり日本の年の瀬はこれだ)
それでは、また




